2019年12月16日

心肺蘇生 12月16日から新たな対応へ(東京消防庁)

 すでに一度取り上げましたが、東京消防庁は12月16日より心肺蘇生を望まない傷病者への新たな対応を始めました。HP上にその概要を告知しています。
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/kyuu-adv/acp.html
 救急隊が心肺蘇生を停止する条件としては、
1 ACPが行われている成人で心肺停止状態であること
2 傷病者が人生の最終段階にあること
3 傷病者本人が「心肺蘇生の実施を望まない」こと
4 傷病者本人の意思決定に際し想定された症状と現在の症状とが合致すること
 が示されています。
※ACP(アドバンス・ケア・プランニング)=人生の最終段階における医療・ケアについて、本人が家族等や医療・ケアチームと繰り返し話し合う取り組みのこと。「人生会議」はこれの愛称。
 また、運用の細部についても、
・傷病者本人に「心肺蘇生の実施を望まない意思」があることを示されるまでは通常の蘇生活動を実施する
・傷病者本人に「心肺蘇生の実施を望まない意思」があることは、必ずかかりつけの医師に確認する
・かかりつけ医が到着する時間がわかり、確実に引き継げる場合にかかりつけ医師の指示を受けて心肺蘇生を中止する
・心肺蘇生を中止するときは、家族から同意書に署名をもらう
 ……など、きちんとルールが決められており、いいかげんな運用にならないように配慮されています。
posted by TP at 22:00| その他(更新情報など) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月15日

消防団の組織概要等に関する調査

 12月13日、総務省消防庁が「消防団の組織概要等に関する調査」の結果を公表しました。
https://www.fdma.go.jp/pressrelease/houdou/items/8695e20dd5f19ac57d4ac53c8b5067841cf3176b.pdf
 2019(平成31)年4月1日現在の全国の消防団員数は831,982人。前年に比べ11.685人減少しています。一方、近年になって重点的に確保に取り組んできた女性団員(26,605人)、学生団員(5,218人)は前年に比べてそれぞれ600人以上増えました。「学生消防団活動認証制度」を導入する市町村も、東京消防庁を含め全国290自治体に広がっています。
 また、社会環境の変化によって消防団員に占める被雇用者(勤め人)の割合は年々上昇しており、今回の調査結果では73.8%。(ちなみに、被雇用者の割合は1965年にはわずか26.5%に過ぎず、1995年でも64.4%。2010年頃から70%を超えました。)
 消防団員の年額報酬も、東京は地方に比べて比較的高いのですが、都内でも西部・多摩地区の市の報酬が突出して高い……とかいろいろと面白いこともわかりますよ。
 なお、東京消防庁の広報テーマ2020年1月号でも、「消防団」が特集されています。こちらにもぜひ目を通してみてください。
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/camp/2020/202001/data/camp2.pdf
posted by TP at 19:11| 報道・ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月06日

STOP! 高齢者の事故

 12月3日、東京消防庁HPに「住宅防火10の心得」「STOP! 高齢者の事故」「掃除中の事故に注意!」という3点の資料が掲載されました。
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/
 とくに「STOP! 高齢者の事故」や「掃除中の事故に注意!」に注目してみたいと思います。2019年度の東京消防庁消防官T類の論文試験では「救急」「住宅火災」など、これまでなかったテーマが次々に出されました。こうした流れを考慮すると、今後「日常生活事故(の防止)」に関わる出題もありえるかも……。
 ちなみに「STOP! 高齢者の事故」によれば、東京消防庁管内では日常生活の中のケガなどにより年間約14万4千人が救急搬送されており、その半数以上が高齢者。高齢者の日常生活事故のうち約8割を占めるのは「ころぶ」事故(転倒)です。原因の多くは家の中の小さな段差や階段など。高齢者は若い人と比べ、ころんだ際に重症化しやすく、寝たきりになる場合もあることから注意が呼びかけられています。他にも浴槽での「おぼれる」事故「窒息・誤飲」事故「熱中症」が大きく扱われ、事故防止の心得が明示されています。また、これらに加え「着衣着火」「エスカレーターの事故」「掃除中の事故」の3つも取り上げられています。ぜひ、目を通してみてください。
 一方、「住宅防火10の心得」は、文字通り10個の注意事項。1から順に「調理中は、こんろから離れないようにしましょう。」「寝たばこは、絶対にやめましょう。」「ストーブの周りに、物を置かないようにしましょう。」「家の周りを、整理整頓しましょう。」「ライターやマッチを子供の手の届く場所に置かないようにしましょう。」「コンセントの掃除を心掛けましょう。」「住宅用火災警報器を全ての居室・台所・階段に設置し、定期的な作動確認をしましょう。」「寝具類やエプロン・カーテンなどは、防炎品にしましょう。」「万が一に備え、消火器を設置し使い方を覚えましょう。」「ご近所同士で声をかけあい火の用心に心掛けましょう。」……となっています。
posted by TP at 18:00| 報道・ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月03日

東京消防庁 条件を満たせば蘇生中止を可能に

 12月2日付読売新聞・夕刊に「東京消防庁救急隊 蘇生中止可能に」という大きな記事が掲載されました。先月末より、他の報道各社もすでにこのニュースを取り上げています。
 東京消防庁は12月16日より、患者の事前の意思が明確な場合には心肺蘇生や搬送を中止できるという新たな運用を始めます。これまでは、終末期の患者が延命治療を望んでいなくても、動転した家族がいったん救急車を呼んでしまうと、救急隊としては心肺蘇生措置を行って病院に搬送するしかありませんでした。新たな運用では、患者本人が成人で心肺停止状態であること・事前に本人が医師や家族と話し合い、蘇生を行わないことで合意していること・現場で救急隊が「かかりつけ医」に連絡し、確認できること……などの条件をすべて満たせば蘇生処置を中止できるようにします。
 読売新聞によると、全国の約700の消防機関のうち、100の機関ですでに医師の指示など条件つきでの蘇生中止を認めているそうです。最大の消防機関である東京消防庁が新たな運用を始めたことは他の消防機関にも影響を及ぼすと見られ、今後の動向が注目されます。
posted by TP at 19:28| 報道・ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする