2020年02月19日

令和元年版消防白書

 2月18日、令和元年版消防白書が総務省消防庁のサイトに公表されました。
https://www.fdma.go.jp/publication/hakusho/r1/47787.html
 前年(平成30年版)の白書と比べるとさほど目立った変更のない項目も多いのですが、最新の情勢を踏まえるなら、8つの特集のうち昨年の台風15号・19号の被害をふまえた特集1「最近の大規模自然災害への対応及び消防防災体制の整備」や2020東京オリンピック・パラリンピックを想定した特集3「大規模イベント開催を見据えた外国人・障害者への対応」、AI関連技術の開発の進展を受けた特集4「Society5.0時代におけるAI等の活用」などにはざっと目を通しておくとよいでしょう。

★特集1「最近の大規模自然災害への対応及び消防防災体制の整備」に示された今後の対応
 住民の避難行動を促すための地方公共団体からの適切な情報発信のあり方、防災行政無線の戸別受信機をはじめとする地方公共団体が情報を確実に住民に伝えるための情報伝達手段の整備、住民の自発的な避難を促進するための地方公共団体における防災訓練の充実などについての取組を検討

★特集3「大規模イベント開催を見据えた外国人・障害者への対応」に示された具体的取組事例
<外国人・障害者からの119番通報等に対する取組>
○ 訪日外国人の増加により、119番通報時や救急現場での、外国人に対する円滑なコミュニケーションが求められていることから、「電話通訳センターを介した三者間同時通訳」及び「救急ボイストラ」の導入を促進
○ 聴覚・言語障害者がスマートフォンを活用し、音声によらない円滑な通報を行える「Net119 緊急通報システム」の導入を促進
※いずれの施策も2020年中に全ての消防本部への導入が目標
<災害情報伝達及び避難誘導ガイドライン>
○ 平成30年3月に、「外国人来訪者や障害者等が利用する施設における災害情報の伝達及び避難誘導に関するガイドライン」を策定。本ガイドラインのポイントを分かりやすくまとめたリーフレットを駅・空港や競技場、旅館・ホテル等の施設の関係者に配布し、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて外国人・障害者に配慮した情報伝達及び避難誘導の普及を促進

★特集4「Society5.0時代におけるAI等の活用」に示された研究開発の状況
<消防ロボットシステムの配備>
○ 耐熱性が高く、災害状況の画像伝送や放水等の消防活動を行う、AI技術を活用した消防ロボットシステムの研究開発を平成26年度から実施
○ 平成30年度末に消防ロボットシステム(スクラムフォース)は完成し、令和元年5月24日に本システムを装備した特殊装備小隊が発足
<迅速な救急搬送を目指した救急隊運用最適化の研究開発>
AIを活用して、消防本部の救急活動データと気象予報の関係性の分析結果から救急需要が多く見込まれる地域をリアルタイムにメッシュで予測し、事前に救急隊を移動配置することにより、現場到着所要時間を短縮する手法を開発
○ プログラムの実証実験を行うとともに、救急隊の最適配置モデルを検証中
○ 令和2年度の完成を目指して研究を進める予定
posted by TP at 06:00| 論文試験対策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする