2021年03月06日

東京消防庁T類 論文試験対策2021最新版(4)

 Aタイプの論文対策の続きです。今回は冒頭段落の内容について、すこし補足しておきたいと思います。
 公務員論文(行政論文)では、与えられたテーマに関する「現状(や背景、事実経過)」を最初の段落に述べるというスタイルがよく採られます。したがって、東京消防庁消防官T類のAタイプ論文の場合にも、たとえば「少子高齢化が社会に及ぼす影響」に先立ち、冒頭段落に「少子高齢化の現状」を短くまとめて述べておく手もあるわけです。
 その場合は、以下のような5段落構成がイメージされるでしょうね。

例:「少子高齢化が社会に及ぼす影響をあげ、それに対する消防行政の取組みについて、あなたの考えを述べなさい。」(2014年2回目)
第1段落:少子高齢化の現状をデータ(数字)などをあげて述べる
第2段落:少子高齢化が社会に及ぼす影響として「災害や事故における高齢者の被害の増加」「地域における防災力の低下」をあげる
     これをふまえ、次段落から消防行政の取組みを2つに分けて述べる。
第3段落:高齢者の安全を守る取組み→その具体的事例
第4段落:地域の防災力を高める取組み→その具体的事例
第5段落:しめくくり(最後に自らの決意表明も付け加える)


例:「先般発生した、平成28年熊本地震における災害について、あなたが問題と感じることを2つあげ、その解決方策について述べなさい。」(2016年1回目)
第1段落:熊本地震の概要をまとめて述べる
第2段落:熊本地震での「問題」をはっきり2つあげる
     次の段落からそれぞれの問題に対する解決策を述べる
第3段落:問題1→それに対する解決策
第4段落:問題2→それに対する解決策
第5段落:しめくくり(最後に自らの決意表明も付け加える)


 もちろん、出題者はまず「問題」を挙げるように指示しているわけですから、最初の段落で「問題」を述べる書き方でよいのですが、さらにその前に短い冒頭段落を置き、「現状」や「事実経過」だけをまとめて述べる書き方にもメリットはあります。基本的にただ「現状」「事実」を述べるだけなので、簡単に書けて字数をかせげるというのもその一つ。(簡単に書けるといっても、もちろん「現状」「事実」に関する知識はあらかじめストックしておく必要がありますが。)
 現状を述べる段落ではできれば具体的な数字や日付も盛り込むとよいでしょう。細かい数字をたくさんあげる必要はありませんが、印象の強い数字だけをさらっと入れておく感じ。「日本の高齢化率は約29%に達しており」「2019年のわが国の人口の自然減は約51.6万人」といったぐあい。やはり説得力が違いますからね。いうわけで、主要なデータ(数字など)は事前にチェックしておきましょう。(なるべく最新のデータを! 5年も10年も前の数字を挙げられても困ります。)
 いったいどのようなデータを調べておくとよいのか。テーマごとにその例をあげてみます。

◆少子高齢化:高齢化率 合計特殊出生率 人口の減少数(とくに自然減) 将来の推計人口……
◆火災:住宅火災の主要な原因の順位 火災死者のうち高齢者が占める割合 住警器の普及率……
◆救急:救急出場件数の推移(とくに東京消防庁管内) 現場到着や病院到着までの平均時間の推移…… 
◆情報化:インターネットや携帯電話・スマホの普及率(とくに年代による違い)……
◆災害:近年の大規模災害の名称と発生時期
→東日本大震災(2011年3月11日)や熊本地震(2016年4月)、西日本豪雨(2018年7月)、令和元年台風19号(2019年10月12日上陸)、令和2年7月豪雨(2020年7月)……など、答案に書くのなら名称や時期を間違えないように!


 また近い将来に起きるといわれている首都直下地震や南海トラフ巨大地震の想定被害規模などの数字もできればチェックしておきましょう。
 これらのデータ(数字)を調べる過程で、自然と「現状」「事実経過」に言及したさまざまな文例にもふれることになり、第1段落を書くときには大いに参考になるでしょう。
 次回はAタイプの論文答案に、東京消防庁の取組みをどのくらい盛り込むべきかを考えてみます。

※東京消防庁T類論文の実際の過去問については、以下のページにまとめてありますのでご覧ください。
⇒ https://tokyoshobo.uijin.com/contents03.html
※なお、実際の過去問の答案例やくわしい解説は『東京消防庁消防官T類 論文試験対策テキスト(2021年受験版)』に収録しています。内容については以下をご覧ください。参考にしていただければ幸いです。
⇒ https://tokyoshobosiken.seesaa.net/article/480170884.html
posted by TP at 07:00| 論文試験対策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする