2024年04月08日

東京消防庁「新本部庁舎整備基本計画」

 先月末、東京消防庁は「新本部庁舎整備基本計画」をウェブサイト上で公表しました。
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/kk/newbuilding.html
 現在、大手町の東京消防庁本部庁舎は丸の内消防署に隣接した敷地にあり、建物の老朽化や狭さが問題になっていました。(実際に訪れたことがある方ならわかると思いますが、東京消防庁の組織規模や業務内容を考えると、本部の建物は意外に小さいなという印象を受けますよね…。)
 新しい本部庁舎は、現在の庁舎の北側の敷地に新たに建てられ、地下3階・地上22階、延床面積は約63000平方メートル。事務室等は中・高層階に入り、低層階には丸の内消防署や都民に開かれた施設(防災関連施設や商業施設など)が入るという構想です。今後のスケジュールを見ますと、2027(令和9)年度までに具体的な設計を固め、2028(令和10)〜2032(令和14)年度にかけて工事、2032年度末(2033年春)に移転予定となっています。
 今回の計画に示された基本方針は以下の5つ。

・都民の命と生活を守る災害時の中核拠点となる庁舎
・本部庁舎が有する機能を最大限に発揮できる庁舎
・働く人の能力を最大限に発揮できる庁舎
・人と環境に配慮した庁舎
・都市機能と連携した都民に開かれた庁舎


 具体的には「免震構造」「震災や水害を想定した設備」「大型機の離発着可能なヘリポート整備」「再生可能エネルギーを活用した省エネ設計」…などが検討されているとのことです。
 ところで、論文試験のテーマに「新庁舎建設」がそのまま取り上げられる可能性はほとんどないでしょうね。ただ、上の基本方針などに示されている「大災害時に十分な活動ができるようにする備え」「職員が能力を最大限に発揮できる環境づくり」「環境への配慮」「都民に対する積極的な情報発信」…といった視点は、東京消防庁の組織・活動全体にもあてはまる重要課題ばかり。その意味で、「基本計画」を一読して新庁舎建設の目的・ねらいを把握しておくことは論文試験対策としても役立つだろうと思います。
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2024年03月04日

東京消防庁「令和5年消防に関する世論調査」実施結果

 東京消防庁が「令和5年消防に関する世論調査」実施結果をHP上に公表しました。
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/yoron/yoronR05.html
 「消防に関する世論調査」とは、都民の消防行政や防災に対する認識、日頃の防災体制の実態や消防行政に対する意見や要望などを把握し、今後の消防行政施策立案の基礎知識とすることを目的としたもの。1989(平成元)年から毎年実施されており、今回で35回目になります。
 ちなみに、2017〜19年にかけて、この資料中のデータがT類論文試験の課題によく取り上げられた時期がありました。
 具体的には、
<2017[平成29」年1回目採用試験>
 家庭で家具類の転倒・落下・移動防止対策を実施していない理由 (p.19)
<2018[平成30」年2回目採用試験>
 防火防災訓練に参加したことがない理由 (p.30) 
<2019[令和元]年1回目採用試験>
 救急車を呼んだ理由 (p.20)
 これらの3回ですね。※( )内のページ番号は こちらのファイル のものです。

 こうしたタイプの課題が復活する可能性はいまのところかなり低いでしょう。ただ、この調査結果の内容がさまざまな課題の論文答案に書けるネタを提供してくれている気もします。
 たとえば、「#7119を知っているか」という質問に対して「知っている」と回答した人の割合は令和3年調査で51.8%、令和4年調査では56.8%でした。一方、令和5年調査では質問が変わっていますが、「利用したことがある」や「どのような時に利用するものかは知っている」を足し合わせると60%超。(上のファイルのp.22に載っています。)少なくとも、#7119についての認知度は着実に上がってきていることがうかがえるのです。

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2024年02月21日

消防・警察の合同訓練

 東京消防庁の四谷消防署は2月18日(日)に消防・警察合同での安全・安心フェアというイベントを開催。その一環として、伊勢丹新宿本店前で爆破テロ事件を想定した合同演習が行われました。その様子がテレビなどでも報じられています。
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1005340
 容疑者の逮捕、制圧は警察が担当し、消防は火災現場での救出、消火を担当するかたちで行われたようです。訓練には地域の人々やボランティアスタッフも参加しました。
 消防・警察の合同訓練は各地で行われています。災害や事件・事故が発生した場合には消防と警察はどちらも出動しますし、被害を最小限にとどめるためには両者の連携や役割分担が大きなカギを握るでしょう。また、消防と警察だけでなく、自衛隊や海上保安庁、民間事業者などさらに多くの機関が集まって行う訓練もいろいろあります。たとえば、
★土砂災害を想定し、消防・警察・自衛隊が合同訓練
★列車内での事件発生を想定し、消防・警察・鉄道事業者が合同訓練
★港湾でのテロ事件発生を想定して、消防・警察・海保・入管・税関などが合同訓練

 ……など。
 合同訓練によって多くの機関や事業者が連携し、対応力を強化しておくのはきわめて重要なことです。
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2024年02月11日

総務大臣が消防団の更なる充実に向けた取組を地方自治体に依頼

 2月6日、総務省は都道府県知事・市区町村長に対し、消防団の更なる充実に向けた取組を依頼する総務大臣からの書簡を発出しました。
https://www.fdma.go.jp/relocation/syobodan/info/
 書簡では、元日に発生した令和6年能登半島地震で消防団が懸命に活動したことにもふれて、消防団員確保の重要性を改めて強調しています。また、「消防団を中核とした地域防災力の充実強化取組事例集」「消防団に関するアンケート調査の結果」といった資料も合わせて公開されています。時間があればぜひ目を通してみてくださいね。
 せっかくの機会ですので、消防団をめぐって押さえておきたいポイントを簡単にまとめておきます。

◆現状
*全国の消防団員数は約76.3万人(令和5[2023]年4月現在)。50年前(約113万人)に比べて40万人近く減り、直近10年間でも10万人以上減少している。
*団員の平均年齢も約43歳に達し、50年前に比べて10歳くらい高くなっている。、
*一方、全体に占める割合は少ないながらも、女性団員、学生団員、機能別団員の数は着実に増加してきている。

◆行われている取組
*入団促進に向けた広報(とくに女性や若年層をターゲットにした取組)
*機能別団員・機能別分団制度等の活用
*消防団員の報酬等の処遇改善
*企業・大学等との連携(消防団協力事業所表示制度学生消防団活動認証制度
 ……など
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2024年02月07日

東京消防庁 2023年の救急出場件数は過去最多に

 東京消防庁の2023年の救急出場件数は約92万件(速報値で91万7472件)だったことがわかりました。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024020600983&g=soc
 2022年も約87万件で過去最多を記録していましたが、2023年はさらに5%以上増え、過去最多を更新。初めて90万件を超えました。
 なお、現場到着時間の平均も約10分(9分54秒)で、こちらも過去最長。2020年には6分29秒だったことを考えると、ここ2年ほどで状況はますます厳しさを増しています。
 119番通報のうちには緊急性の低いものが約2割を占めるといいます。また、救急搬送された人で入院を要さない軽症と判断された割合は全体の半数を超えています(2022年は53.4%)。本当に必要とする人のもとに救急車が早く到着できるように、東京消防庁は救急車の適正利用を強く呼び掛けています。2023年7月からは「救急車逼迫アラート」の運用も開始されました。
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2024年01月27日

救急車の現場到着所要時間 2022年の全国平均は10分超え

 1月26日、総務省消防庁が「令和5年版 救急・救助の現況」を公表しました。
https://www.fdma.go.jp/pressrelease/houdou/items/20240126_kyuki_01.pdf
 令和4(2022)年中の全国の救急出動件数は約723万件で、前年(2021年)に比べて100万件以上増加。
 また、現場到着所要時間は全国平均で約10.3分で前年(約9.4分)よりも1分近く延び、初めて10分を超えました。
 コロナ禍を経て社会活動が再び活発化したことが背景にあります。
 ちなみに今回、総務省消防庁が公表したのは、あくまで令和4(2022)年1年間のデータ。令和5(2023)年にはさらに状況が厳しくなっています。(たとえば、東京消防庁管内の救急出場件数は昨年2023年の12月15日時点で2022年1年間の救急出場件数を超えました。)
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2024年01月15日

東京消防庁 即応対応部隊

 「乗りものニュース」に、能登半島地震の被災地へ派遣された東京消防庁の「即応対処部隊」を紹介した記事が掲載されています。
https://trafficnews.jp/post/130381
 2020年に新設された即応対処部隊は、「広域的な自然災害が発生した際に先遣隊として直ちに出場し、情報を収集するとともに、後着隊の活動を見据えた活動拠点を形成する部隊」です。災害の実態をいち早く把握することを任務とする「即応情報隊」と、災害現場の最前線で活動し、要救助者の救出を任務とする「即応救助隊」の2隊で構成されます。
 関心のある方は以下のページ(東京消防庁サイト内)も合わせてご覧くださいね。
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/tfd/hp-kyuujyoka/soku/business.html
 なお、時代に合わせて設けられた新しい部隊としては、2016年にスタートした航空消防救助機動部隊(エアハイバーレスキュー)も有名です。
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/tfd/hp-koukuutai/air-hyper.html
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2024年01月14日

東京消防庁 外国人向け防災訓練

 1月13日、東京消防庁が外国人向けに防災訓練を行ったというニュースが報じられました。
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/939783
 阪神淡路大震災(1995年)をきっかけに制定された1月17日「防災とボランティアの日」を前に実施。訓練は日本語・英語・中国語・ベトナム語の4か国語を使って行われ、およそ40人が参加したそうです。
 言葉や習慣の違いから、外国人居住者には大規模災害時に避難が遅れたり、必要な支援を受けられなかったりするリスクがあります。都内の外国人居住者は58万人余り、人口の約4%(58万人余り)を占めており、彼らに防災意識を高めてもらうという取組みはますます重要になってきています。
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2024年01月04日

2024年の幕開けに

 1月1日午後4時過ぎに発生した令和6年能登半島地震では、いまも必死の救助・救援活動が続いています。被災地の皆様には心よりお見舞い申し上げます。また、きわめて危険な状況で任務にあたられている消防・警察・自衛隊の皆様の安全をお祈り申し上げます。
 発災直後に総務省消防庁は新潟県・富山県・福井県・愛知県・岐阜県・大阪府・京都府・奈良県の8府県の消防に対し、「緊急消防援助隊」として石川県に出動するように要請しました。さらに出動要請は他の地方の消防にも拡大。東京消防庁の援助隊も2日朝より消防ヘリコプターで被災地に向かったと報じられています。緊急消防援助隊とは、大規模災害が発生したさい、被災地からの応援要請に応じて総務省消防庁から被災地以外の都道府県、市町村の消防に応援を求め、ただちに被災地に向けて出動するというもの。
 なお、1月2日午後6時前には羽田空港で日航機が着陸直後に海上保安庁の航空機と衝突、激しく炎上する事故が発生。東京消防庁は115台の消防車を出動させ、3日午前2時過ぎに鎮火しました。
 消防機関に与えられた使命と任務の重さ、そして住民一人ひとりにとっても災害・事故への備えの大切さを痛切に思い知らされる一年の幕開けとなりました。
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2023年12月28日

増加するリチウム電池火災

 東京消防庁はウェブサイト上に「リチウムイオン電池搭載製品の出火危険」を掲載しました。
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/topics/lithium_bt/index.html
 リチウム電池を搭載した製品が増えていることを背景に、リチウム電池関連火災は年々増加。令和4(2022)年中は東京消防庁管内で150件発生しており、過去最多に。製品用途別ではモバイルバッテリーから出火した火災が最多で35件。次にスマートフォン、掃除機となっています。
 なお、2023年11月に江東区にある粗大ごみ処理施設でリチウムイオン電池が原因とみられる火災が発生。処理ができなくなり、東京23区の清掃一部事務組合は「粗大ごみの廃棄をなるべく控えてほしい」と呼びかける事態になったことも大きく報じられています。
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